暖かさを担保できるか確認する

十文字の駅東で進行中の物件は、グラスウール充填断熱の防湿シート張り。内装仕上げをしてしまうと手直しが効かないため、中間地点で気密測定を実施。

写真下の装置には強力なファンが搭載されており、空気を外へ吐き出して室内を負圧状態にし、キープする。そしてそのキープ具合を測定器で計測し、建物にどのくらいの隙間が、どの程度あるのかを測定する事ができる。

負圧状態になった室内で、きっちり処理を施したシートをあたってみると、こんなにシビアな部分から空気が流れてくるのか!ということに気づく。

ある程度うまく施工ができている→隙間が少なくなればなるほど(数値が良い=C値が低い)その隙間から流れ込む空気の勢いは強く感じるため、よりわかりやすい。
反面、なーんにも気にせず施工した場合(数値が良くない=C値が大きい)隙間がたくさんあるため、その穴から勢いよく空気が入ってくることはなく、なんなら測定不能であることすらあるらしい。

もちろん後者はいつの間にか熱の出入りもしちゃっているので、なかなか冷えない、なかなか温まらない空間となってしまう。

なので、中間で行う気密測定は、暖かさなどの過ごしやすさをきちんと担保できる施工なのかを確認する工程でもあるのだ。

今回の隙間面積は 34 cm2 すべての隙間をトータルしても名刺よりも小さいことになる。

 

C値は 0.26 一発クリア。びっくり。

目標値0.5を、この建物でクリアできた施工をしてくれた大工さん、気を使って処理してくれた水道、電気、エアコン、換気の業者さん、ほんとにすごい。

ビニールを止めるタッカが少ない部分は、こんなにもパンパン。合板で覆い、屋根も含め外周部5面を透湿防水シートできっちり止めてテープを張っていても、強制排気すると、ちゃんと空気は入ってくるのか。と気づく一枚。

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