冬支度 | 横手市増田伝統的建造物群保存地区

先日、冬支度のお手伝いにうかがいました。

ヘリテージマネージャーという活動を通じ、いつもお世話になっている旧勇駒酒造(羽場こうじ店さん)の表通りに面する主屋の出入り口部分です。旬菜みそ茶屋くらをさんといったほうが分かる人はわかると思いますが。

横手の増田は伝統的建造物群保存地区に指定された地域です。なのでエイヤーと、好き勝手に外観に手を加えることはできない事になっています。

今回は規制対象外の屋内の修繕になりますが、通りに面したガラスの扉越しに見える部分でもあります。文化財指定を受けている建物の性質上、なるべく”それ相応に”という配慮をオーナーさんと検討し、以前の改修(2011春)前の解体時に保管していただいていた建具を活用しました。

以前の回収に携わった大工さんが、選別した古材を利用し枠組みをつくります。そしてそのあと、馴染みの建具屋さんがこれまた古建具を”それなり”にサイズカットし、既存に合わせ、

(という、なんというかアンニュイな感覚で物事をきめつつすすみます)

なるべく当時の歪んだガラスも活用し、違和感ない感じに。やはり、新品ピカピカ、建材テカテカのものに比べてとても人間ぽい。長く使われていたものって、そう感じます。

まったく、これって 感覚 です。
今回も、年配の建具屋さんだからこそ、「オーケー」って言ってくれる部分もあるのかもしれません。。。

 

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ちなみに ヘリテージマネージャー とは 「地域に眠る歴史的文化遺産を発見し、保存し、活用し、まちづくりに活かす能力を持った人材」 13回/年の講習を受け、登録された人のこと。
詳しく知りたい方は、ひょうごヘリテージ機構H2Oさんのページをどうぞ。資格講習の際にはわざわざ秋田までお越しいただき、自分もいろいろ勉強させていただきました。

行ってみたいな、いろんな伝建。→ 文化庁のページhttps://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/

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