そこら辺にあるものがいいと思う

押しの素材ってなんですか?

大雄の家 冬の冷えた朝に

という質問に出会った。今日。

今まさに、白砂建築設計と取り組んでいる大雄の家の外観は、木と金属。どこにでもある素材で家を作ることが大切だと思っている。(今回は、しらすな君の設計思想が大きく盛り込まれた住宅になっているのだけれど、作っていてとても共感のできるものと思う。もちろん、施主さんの希望と理解があってこそ。)

なぜかというと、目新しさばかりが目立つ新建材。いつかのどこかでも行っていると思うが、〇〇風なところがなんともこそばゆい。説得力にかける。と思ってしまうから。

もっというと、〇〇風なだけに見た目→化粧の技術は素晴らしいものの、耐久性と言うところに引っかかることがある。表面の化粧が消えてしまったらもうそれは、〇〇風とすら呼べなくなってしまうからだ。当然、耐久性はその時点で削がれてしまう。

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その点、特に木とか石とか自然にあるものは、腐っても木である。当然、耐久性が永遠ではないので、いずれ交換とか修理するタイミングはやってくる。ただ、その素材は、そこら中にあるものである。なのでいつでも交換できる。補修が聞くっていうのは、とても大切なことと思う。

かつ、人の手でそれは作れる。その術を知っている人がいれば、いつでもできるということも大切だと思う。もう維持できない。では、作ってしまったあとでは、どうしようもないからだ。スマホやパソコン、大きく言って自家用車くらいならまだ買い替えはできるけど、家ってねえ。「普通は買い替えしよっかなー」という金額感ではないから。

本当に古いむかーしの家って、今でも手直しできる。僕らが生まれた頃の家を、今再現しようとすると、それはできない。当時の新建材が今ではもうないから。

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だから、押しの素材って聞かれたとするなら、答えは、

そこらへんにあるものがいいと思います。

大雄の家の外壁は、秋田の杉の板

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