佐原の町並み | 重要伝統的建造物群保存地区

香取市佐原の伝建地区に増田まちなみ研究会のメンバーと見聞を広めに。

駅から歩き伝建地区にはいると、水運が大きく街の形成に寄与していることがわかる町並みに、普段見慣れぬ景色なことと、瓦の屋根と平入りで揃う軒の連なりに、一見の価値ありと思えました。伝建地区、なるほどな〜と。

今回自分が気にして見つけたかったひとつは、そこに住んでいる人はどう住んでいるのだろう?ということ。きちんと手入れをしていくことで大切に長く住まい続けられることはきっと誰も知っているのだろうけど、伝建地区に選定されるような地域は、繁栄当時はきっとお金持ちで住まいにお金をきちんとかけられていた時で、建物も大きく維持管理もきっと大変。今は文明化とそれに伴う省力化が進むとともに、そこにきっと住んでいたであろう人数(家族+従業員や使用人など)は当時よりはだいぶ少ないはず。

とあるお店の方にお話をして普段から公開しているという、庭まで見せていただいた。きちんと手入れされていた。見られても大丈夫というその景色がそこにあったことが素敵だった。凛としている日本の美意識というかその庭にある光が素敵だった。


とはいえ、保存会の方も言うように、全ての建物に当時から当主の方が住まい続けているわけでは無いよう。でも、飲食店に改装したり、通り沿いの部分だけを貸し出してカフェを開く若い方がそこにいたり。もちろん昔から続くお蕎麦屋さんや和菓子屋さん。観光地にある雰囲気というか、お店で何かを買える、くつろげる場所がたくさんあった。

「古き良きは作ることはできない。壊れたら終わり。保存はつまりは活かすことで、活用することで保存される」

つくづくおもう。

そして、きちんと直し使う。使うために直すのは、見た目だけの薄っぺらさはないように、きちんと。

周囲に広がる宿の外観も町に合わせて。

うんいいよな。工事中の住宅だってきれい。景色に合わせ手前は平入りの鎧張り。奥の方は違うけど、でも縦板の羽目板張り。

またまた保存会の方の言葉を借りると、「地域の意識」
でもこれってきっとそもそも日本人にある遊び心と美意識なんだよね。きっと。既成品の商品の積み重ねだけでは作れない、手に入る素材の組み合わせだから作れる、時を重ねたらきっと現れる「あじ」。

しかもとても省CO2。すてきだとおもう。

 

 

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