最優秀賞受賞 | 旧勇駒酒造(旬菜みそ茶屋くらを)

今年も残すところ1ヶ月を切りました12月。ラストでめでたいお知らせが届きました。

横手市増田の旧勇駒酒造の主屋部分(旬菜みそ茶屋くらを さん)のリノベ案件が、ウッドファーストあきた木造・木質化建築賞/木質化リノベーション部門で、最優秀賞をいただきました。

登録有形文化財に指定されている建物、しかも増田の伝統的建造物群保存地区内の外観規制を受ける建物。古き良き建築へリテージ(遺産)を将来守りたいという女将さんの思いと、それを維持するにはどうするか。店舗としてのファサードと使いやすさを検討してくれた白砂建築設計の思い。ヘリテージと目新しさ・古き環境と温かい温熱環境などなどの境界の狭間を行き来する僕の思い。いっぱい話して、何度も泣いては消えたり、やっぱり検討したりと、色んな思いがたくさん詰まって工事が始まって、始まりながらも検討・変更・対処・検討・・・・もう、3人集まればかなり色々もうたくさんのドラマを語れる工事。

まさかの新型ウィルス感染症でこれからもまだどうなるか予定のつかない今日このごろですが、この工事が将来、「解体中にいろんな時代の工事跡があったね。令和の工事はあーだったね。って言ってもらえるようなものになればいいね」とくらをの女将さんが言うように、残ってもらえるとうれしい。

いまでも工事中の写真が飾られています。よーく見るといろんな時代の工事の跡もそのままにしています。旧勇駒酒造の内部は、いろんな年代が隠れず顔を出している部分を見つけるのも楽しめる屋内となっているので、ぜひ見つけてみてください。

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